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 市川市文化振興財団設立20周年を迎えて

事業企画の取り組み

振興財団では、事業企画にあたっては、市川らしさや市川の香りが最大限に演出できるよう事業計画を立てている。市民からのアンケートはもとより、自主事業研究会に加えて昨年から市民の代表の有識者集めて、活性化委員会をたちあげどんな事業が相応しいのか、単なる採算性だけにとらわれることなく、年代階層についても幅広くバランスがとれた企画を考えている。

市川という立地は、東京に最も近く、東京の文化施設例えばサントリーホールやオーチャードホール、上野の美術館にも30分くらいで行くことができ、しかも少し値段は高くても高級感が味わえ、帰りには美味しいレストランでの食事やショッピングもすることができる。東京に至近なところに位置する贅沢な悩みかも知れないが、市川都民とも言われる市民に市川ならでは魅力を堪能してもう工夫と知恵が必要である。
従来は、全国的にツアーを組む東京のイベンター会社のお仕着せの企画を買ってそのまま提供したこともあったが、市川の市民の文化度は高く、良いものは東京で見たり聴いたりしてしまうので、すでに東京の文化施設で行った企画をそのまま持ってきても、すでに鑑賞してしまった方々が多く、中々市川の文化会館に足を運んでくれない。

そこで、活性化委員会で示された方向性に従って、開館以来毎年定期的に公演をしてもらっているNHK交響楽団演奏会の企画をもっと市川らしさを演出できるものにしようと交渉することにした。かつてN響の演奏会では、超一流の外国出身の常任指揮者を招いて演奏会を行ったが、お客様の入りははかばかしくなかった。
この反省を踏まえて、今回の企画に望むことにしたが、演奏会の企画をより質の高いものにするため、昨年より音楽の文化芸術専門員を置き、私と一緒に在京交響楽団を回り直接交渉を行っている。私も泉岳寺にあるN響の事務局へは四、五回は足を運んだであろうか。他にも在京交響楽団にも直接こちらから足を運び、担当者と金額の面も含めて交渉を重ねた。
その結果、単なる一つのプログラムを買うだけでなく、長い目でいかに市川にクラシックの音楽層を定着させるかの協同作業がはじまった。

昨年文化会館の小ホールでの在京交響楽団(東京交響楽団、東京フィル、東京都交響楽団、読売日響)による室内楽無料コンサートは毎回満員の盛況となった。N響についても、3月の一回きりの演奏会を行うのではなく、その演奏会を盛上げてゆくために、前年の11月に開館したばかりの行徳ホールI&Iでコンサートマスターの篠崎史紀さんをはじめトークを交えたN響メンバーによる室内楽演奏会が行われた。
また文化会館でお馴染みになった「市川第九」の指揮者には、N響の演奏会の指揮をお願いしているN響のアシスタントコンダクターの岩村力さんにお願いし、2月、3月と連続出演が実現し、確実に市川市民に篠崎ファン、岩村ファンが定着してきたことを実感した。
3月27日に行われた、N響演奏会は、従来のおすましで聞くコンサートと違って会場の人たちも参加できる気軽で楽しいコンサートであったため、二千人のホールは超満員となった。クラシックコンサートでホールが満杯になったのは久しぶりのことであった。コンサートの余韻がまだ覚めやらないうち、岩村さん、篠崎さんと当日いらしたお客様の中の希望者が一緒集うパーティも企画され、お客さまからは「こんなに楽しいコンサートが市川で開かれるなんて」というお褒めの言葉をいただいた。

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