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書道家の及川扇翠さんインタビュー

財団:

今回は海外でも個展を開かれ、世界的に活動されている書道家の及川扇翠さんをご紹介いたします。

及川扇翠さん
《及川扇翠さん プロフィール》
1951年生 1月1日生まれ。4歳から父及川清舟に師事。
アートギャラリー扇翠・主宰日本アート学修院・会長産経国際書会・審査会員産経アート書会・蘭亭筆会審査会員・評議員ハプスブルグ芸術友好協会・宮廷芸術会員IAC美術展・工芸部門会員
 
財団: 書道といえば一般的には墨と筆で表現された伝統芸術を思い浮かべる方が大半だと思いますが、及川さんの「アート書道」とはどのような作品なのでしょうか?
 
及川:

アート書道はメタリックでカラフルな墨やスプレー等のびっくりするような材料で創作します。新しい材料と、日本伝統の和の融合です。1作品1作品が芸術作品になります。心を描く「書」なので、心に映るあらゆる風景や思いを文字に託し、ふくよかな墨字と自由な画材で色彩ゆたかに表現します。音楽と一緒で、「流れ・リズム・呼吸」と言えるでしょう。

 
財団: なるほど。古来伝統の道具から発展し、新たなマテリアルでの創作なのですね。その新たな素材で創作活動を始めたきっかけを教えていただけるでしょうか?
 
及川:  私は千葉市国際交流協会の要請で今までに中国や韓国を含め、たくさんの外国の方々に書を教えてきました。日本文化の特色豊かな、そして誰でも出来る書が望まれ、中には自国に帰り、書を教えたいという人もいます。きっかけは、20年前に海外で指導したときのことです。日本と違い、海外では墨や筆の入手困難な地域が多く、それならその場所で入手しやすい道具・素材を使おうと思ったのです。これまでにも多くの素材を使用してきました。
 
財団: 色々な工夫がおありなのでオープンには出来ないとは思いますが、どのような素材を使われているのでしょうか?
 
及川:  植物(にんじん・なす・・・)、ガラス、紙など使えそうなものは何でも使い失敗し、また工夫を重ねながら現在に至りました。
 
財団: ニンジンやナスなど、植物を使用されるとは面白い発想ですね。さて、1978年から中国をはじめブルガリア、ロシア、イタリア、フランス他、海外での個展や出展を多数開催されていますが、海外の展示でのご苦労、また作品をご覧になったお客様の反応などをお話いただけるでしょうか。
 
及川:  日本と違い、海外では展示様式が異なるため、必要な用具は全て持参しました。事前に現地の言葉で説明文を用意したり、展示用の備品も現地ですぐ組み立てられるようにしました。ですから、準備には展示の十倍ぐらい時間を取られ大変な作業量です。しかし、現地ではそれ以上の出会い・感動があります。たとえば、戦火のユーゴスラビアでは、作品の言葉の意味を理解した来場者の表情が明るくなりました。現地語や漢字をデザインした作品に感動していただき、市長さんからもお褒めいただきました。
 
財団:やはり海外での展示は準備から大変なのですね。従来の書とは違い、反響も大きかったのではないでしょうか?
 
及川:

グリッター(ぴかぴか光る、あるいは輝くという意味で光沢を与えるラメ素材をいう)や絵画の中に墨の黒があるオリエンタルな文化に大変興味を示し、質問等が絶えない状況でした。

 
財団:さて、9月12日(火)から市川市八幡市民談話室、2階「文化の広場」で『市川市ゆかりの作家展 扇翠アート書の世界』を開催していただきますが、テーマや見所があれば教えていただけるでしょうか?
 
及川: 雅な日本の美をテーマに考えています。父・清舟の古典的な書から、ちょっとモダンな現代と平安を融合させた世界で忙しい方々の心のやすらぎのひと時が演出できれば幸いです。
 
財団:最後に今後の抱負等があれば、よろしくお願いいたします。
 
及川: 年々淋しい時代になって行くようで、悲しい事も多いので見る人の心を温め勇気が湧くような書を、よき仲間を得て書き続けたいと思います。
 
財団:本日はお忙しい中、ありがとうございました。
 
及川: こちらこそ、ありがとうございました。
 
〈お知らせ〉
2006年9月12日(火)〜9月17日(日)まで市川市八幡市民談話室2階「文化の広場」で市川市ゆかりの作家展「扇翠アート書の世界」を開催いたします。10:00〜17:00 入館無料
扇翠アート書の世界
  
2006年10月28日(土)〜2006年12月17日(日)まで市川市芳澤ガーデンギャラリーでは新収蔵作品展 〜市川ゆかりの作家たち〜 を開催中で及川扇翠さんの作品も出展中です。
月曜休館(祝日の場合は翌日)
開演9:30 終演16:30 (入室は16:00まで)
入館料:一般 200円
新収蔵作品展 〜市川ゆかりの作家たち〜
 
〈関連サイト〉
及川扇翠アート書


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