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| 財団: | 中山さんが、絵を描こうと思った動機を教えていただけますか? |
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| 中山: | 絵描きになろうと思ったのは、中学を卒業して高校に入学する頃でしょうか。
木版画家の武田由平先生と出会い、指導を受け、県展に初出展して入選したりし
ていました。もともと絵が好きでしたし、だんだんと画家の道へと向いていったんでしょうね。
当時は戦後間もないころで、絵を描くのに充分なお金も材料もない時代でした。だから、とにかく手作りでやっていました。たとえば、木炭は、家族で営んでいた果樹園の葡萄の枝をとってきて、燃やした籾殻の中に入れて作ったり、キャンバスは麻の芯地を買ってきてそれを利用したり。
今は、何でもそろっていてすぐ手に入りますが、当時はそういうところから始めていたんです。 |
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| 財団: | 主に人物画を手がけられていますが、きっかけはどのようなものだったのでしょうか? |
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| 中山: |
人物画に対しては、かなり早くから興味がありました。高校1年生のときに、日展で伊藤清永先生の作品を初めて観て感動しましてね。将来これを主に描こうという気持ちは、高校時代からあったんです。
本格的に描くようになったのは、上京して、伊藤清永先生に師事するようになってからです。初めは裸婦も描いていましたが、結婚してからは家内をモデルに、ヨーロッパのアンティークコスチュームを身にまとった女性像を描き続けています。
ひとつのモチーフを通して、単なる肖像画、外見の美しさを描くのではなく、内なる女性の美しさを追い求めてきました。
ただ、昨年あたりから、また裸婦像を描き始めています。初期に立ち返り、肉体の存在を見つめなおそうと思いまして。今後は、どちらも繰り返し制作するつもりです。 |
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| 財団: | 作品に描かれている衣装も、作品の重要な要素と思われますが、このアンティークコスチュームについて教えていただけますか? |
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| 中山: | 今からちょうど35年前、37歳の時に、初めて家内と2ヶ月間、ヨーロッパを旅行しました。その旅行中に偶然、骨董屋で見つけたのが始まりです。本物の衣装が売られていることをその時、初めて知りましてね。なにしろ今から100年以上も前に実際に着られていたものですから、驚きました。絹の生地で、独特の光沢や風格がありまして。一目見て、ああ、これを描こう、と思ったんです。
これまでに、200点以上集めましたし、帽子やベール、靴やショールなどの小物を含めると300点以上ありますかね。 |
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| 財団: | 作品の制作期間について教えてください。 |
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| 中山: | 日展のような展覧会に出展する作品は、1点あたり、1ヶ月半位でしょうか。
アトリエには、オーディオセットがあるんですが、モーツァルトやシューベルトなどをかけながら、主に昼間制作にあたっています。やはり光は重要ですから、アトリエも北窓にして、採光に気を配っています。
年間でいうと、作品のサイズは大小さまざまですが、14〜15点ほど制作していますね。 |
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| 財団: | ところで、この春、市川市芳澤ガーデンギャラリーで「中山忠彦をめぐる4人の新鋭作家」が開催されます。中山さんには監修者としてご協力をいただいていますが、展覧会を前に、ひとことお願いします。 |
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| 中山: | 市川に在住して約40年創作に取り組んできて、2003年には市川市民文化賞をいただきました。そこで、何か市民のみなさんへお返しができないかと思ったんです。
市川には、すばらしい作品を生み出し、これからの活躍が期待される作家がたくさんいます。しかし、まだあまり知られていないことが残念です。
今回、そのような新鋭の作家が集まりました。日本画・洋画・彫刻・書と、各分野で今注目されている彼らを、この機に、広くみなさんに知ってもらえればと思います。
そして、この展覧会の開催によって、市川市の文化レベルがさらに上がれば、うれしいですね。 |
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| 財団: |
では、最後に今後の抱負等あれば、よろしくお願いします。 |
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| 中山: |
朝日新聞社主催で、来年、日本全国を巡回する展覧会を予定しています。自分のこれまでの仕事の全貌をみていただけるものと思います。
これからも、自分にとって、永遠のテーマである女性像を追い求めて、作家活動を続けていきたいと思っています。 |
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| 財団: |
本日はお忙しい中、大変、ありがとうございました。 |
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| 中山: | ありがとうございました。 |
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