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書家の井上清雅さんインタビュー

財団:

今回は、書家の井上清雅さんをご紹介します。

書家の井上清雅さん

≪井上清雅さん プロフィール≫
1953(昭和28)年
福岡県八女市に生まれる。
1972(昭和47)年
青山杉雨(文化勲章受章・日本芸術院会員)に師事。
1976(昭和51)年
大東文化大学卒業。
1979(昭和54)年
日中書法交流団として中国を訪問。(以後、視察訪中40回・他海外視察10回)

1981(昭和56)年
第13回日展 初入選。(以後22回入選。)
1992(平成4)年
和洋女子大学講師となる。第9回読売書法展にて読売新聞社賞受賞。
1993(平成5)年
第55回謙慎書道会展にて新人賞受賞。成瀬映山(文化功労者・恩賜賞、日本芸術院賞受賞)に師事。
1994(平成6)年
第56回謙慎書道会展にて梅花賞受賞。
1995(平成7)年
第57回謙慎書道会展にて春興賞受賞。日展会友となる。読売書法会理事となる。謙慎書道会常任理事となる。
1996(平成8)年
第58回謙慎書道会展審査員となる。(以後3回)
1997(平成9)年
和洋女子大学助教授となる。
1999(平成11)年
第16回読売書法展審査員となる。(以後1回) 「井上清雅書作展」(於:福岡県八女市)を開く。
2002(平成14)年
「〜「秦」と「平安」を今に〜 井上清雅・田中佳寿展」(於:新宿・京王プラザホテル)を開く。
2006(平成18)年
和洋女子大学教授となる。第13回槙社文会展にて名誉会長賞受賞。第38回日展にて特選受賞。
 
財団:井上さんが、書をはじめたきっかけを教えていただけますか?
 
井上:

幼い頃から習字は習っていました。高校生の時、福岡で第3回「日展」を見る機会があり、青山杉雨先生の「乗彝」という篆書の作品に出会いました。
当時、古代文字を素材とした作品は皆無に等しく、その作品の斬新さに衝撃を受け、他の作品とは違う現代を感じました。
そのことが、書をライフワークとした最大のきっかけです。

   
財団:作品のテーマにされていることは、なんでしょうか?
   
井上: 漢字は、中国の殷の時代、甲骨文字・金文よりスタートして3,500年の歴史があり、その変遷は大別して、篆書・隷書・草書・行書・楷書となります。
私は、永年、「古代文字(篆書・隷書)の書法と表現」を研究テーマとしており、今回展示させていただいた作品も、篆書の中でも最も古い殷の甲骨文字と西周初期の金文及び秦の小篆を素材としたものです。
制作にあたっては、古代文字の持つ造形的視覚性を尊重しつつ、多様な線質と墨気を表現のテーマとして、自分が生きる現代と今に生きる生命のかたちを定着させることを試みています。
 
財団:作品が完成するまで、制作期間はどのくらいかかりますか?
   
井上: 年間で一番力を注ぐのは、日展への出品作品です。その制作には約3ヶ月かけます。
内容は、書体・書風・選文・型式などさまざま試作に1ヶ月。造形・筆・墨・画箋紙などさまざま構成に1ヶ月。最後に精神の高まりを求めて表現に1ヶ月かかりますね。
   
財団: ところで、この春、市川市芳澤ガーデンギャラリーで「中山忠彦をめぐる4人の新鋭作家」が開催されます。井上さんも出品されていますが、展覧会について、ひとことお願いします。
   
井上: 今回このようなかたちで、尊敬する中山忠彦先生と共に展覧会を開催できることを大変光栄に思い、感謝いたしております。
漢字作家として、さまざまな書体の作品を展示しようかと考えましたが、自分としては最も高いレベルで表現できている作品をと思い、甲骨・金文・秦篆を素材にした作品に絞り、展示いたしました。多くの方に鑑賞していただければ嬉しいです。
 
財団:では、最後に今後の抱負等あれば、よろしくお願いします。
   
井上:

「古代文字の書法と表現」を生涯の研究テーマとして、これからも自己実現に努めていきたいと思います。

   
財団: 本日はお忙しいところ、ありがとうございました。
   
井上:  ありがとうございました。
 
〈展覧会のお知らせ〉
中山忠彦をめぐる4人の新鋭作家 ―市川ゆかりの作家がおりなす美の響―
  平成19年4月28日(土)〜6月3日(日) 
9:30〜16:30(入館は16:00まで) 月曜休館(祝日の場合は翌日休館)
入館料:一般300円、中学生以下無料、ローズメンバーズ200円
会場・問合せ先:市川市芳澤ガーデンギャラリー
千葉県市川市真間5-1-18 TEL047−374−7687
展示内容及び出品者:日本画《岡本明久》、洋画《中山忠彦(本展覧会監修者)、中村晃彩》、彫刻《陳漢》、書《井上清雅》 【敬称略・順不同】


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