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| 財団: | 井上さんが、書をはじめたきっかけを教えていただけますか? |
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| 井上: |
幼い頃から習字は習っていました。高校生の時、福岡で第3回「日展」を見る機会があり、青山杉雨先生の「乗彝」という篆書の作品に出会いました。
当時、古代文字を素材とした作品は皆無に等しく、その作品の斬新さに衝撃を受け、他の作品とは違う現代を感じました。
そのことが、書をライフワークとした最大のきっかけです。 |
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| 財団: | 作品のテーマにされていることは、なんでしょうか? |
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| 井上: |
漢字は、中国の殷の時代、甲骨文字・金文よりスタートして3,500年の歴史があり、その変遷は大別して、篆書・隷書・草書・行書・楷書となります。
私は、永年、「古代文字(篆書・隷書)の書法と表現」を研究テーマとしており、今回展示させていただいた作品も、篆書の中でも最も古い殷の甲骨文字と西周初期の金文及び秦の小篆を素材としたものです。
制作にあたっては、古代文字の持つ造形的視覚性を尊重しつつ、多様な線質と墨気を表現のテーマとして、自分が生きる現代と今に生きる生命のかたちを定着させることを試みています。 |
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| 財団: | 作品が完成するまで、制作期間はどのくらいかかりますか? |
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| 井上: |
年間で一番力を注ぐのは、日展への出品作品です。その制作には約3ヶ月かけます。
内容は、書体・書風・選文・型式などさまざま試作に1ヶ月。造形・筆・墨・画箋紙などさまざま構成に1ヶ月。最後に精神の高まりを求めて表現に1ヶ月かかりますね。 |
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| 財団: |
ところで、この春、市川市芳澤ガーデンギャラリーで「中山忠彦をめぐる4人の新鋭作家」が開催されます。井上さんも出品されていますが、展覧会について、ひとことお願いします。 |
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| 井上: |
今回このようなかたちで、尊敬する中山忠彦先生と共に展覧会を開催できることを大変光栄に思い、感謝いたしております。
漢字作家として、さまざまな書体の作品を展示しようかと考えましたが、自分としては最も高いレベルで表現できている作品をと思い、甲骨・金文・秦篆を素材にした作品に絞り、展示いたしました。多くの方に鑑賞していただければ嬉しいです。 |
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| 財団: | では、最後に今後の抱負等あれば、よろしくお願いします。 |
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| 井上: |
「古代文字の書法と表現」を生涯の研究テーマとして、これからも自己実現に努めていきたいと思います。 |
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| 財団: |
本日はお忙しいところ、ありがとうございました。 |
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| 井上: |
ありがとうございました。 |
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